世の中で悪用されている心理テクニック(催眠奇術師Birdie)

実践的な心理テクニック・催眠術が解説されている自己啓発本

世の中で悪用されている心理テクニックの評価
オススメ度
(5.0)
難易度
(2.5)
MaGiくん
MaGiくん

「滅びろ、催眠術」と書いてあるのが面白いです

メンタルマジックが好きな人にとっては知らない人はいないバーディーさんの書籍になります。

新作DVDがでるみたいですね

「自分は騙されない」と思っている人ほどバーディーさんの心理テクニックを学んだ方が良い

「メンタリスト」「超常現象」「詐欺」「占い」「新興宗教」「マルチ」「ネットワークビジネス」「洗脳」・・・・・。

これらはいかにも怪しい言葉ですから、「自分の日常には関係ない」と思う人がほとんどかもしれません。

しかし、それは大きな間違いです。

これらは、決して遠い世界のことではなく、名称やアプローチを巧みに変えて、普通に生きている私たちの生活の中に入りこんできています。

(中略)

例えば、近年メディアを賑わせ、一般に浸透した「メンタリスト」。

多くの人は、「催眠術」は非科学的で、「メンタリズム」は科学的だと思っています。いや、思っているというより、思い込んでいると言ったほうが正しいかもしれません。何をもって科学、非科学と言い切るのか、科学の知識もないのに・・・・・。

十数年にわたり、催眠奇術として、催眠術・マジックを多くの人に披露してきた私から言わせれば、「催眠術」も「メンタリズム」も、固定観念、思い込みで、「信じる、信じない」を、皆さんが勝手に判断しているだけなのです。

現役催眠奇術師が教える世の中で悪用されている心理テクニックp1-2
催眠奇術師 Birdie

「心理学や催眠術なんかに興味がない」と言っている人こそ、購入した方が良いかもしれません。

無駄にインテリ振っている人ほど案外騙されやすいものです。

これは別に催眠術などのスピリチュアル寄りな話題に限った話ではありません。

最近だと「かぼちゃの馬車」なんかが該当するかと思います。

エリートサラリーマン大家たちが「返済不能」に

新築シェアハウス「かぼちゃの馬車」。
タレントのベッキーさんをイメージキャラクターにして、「女性のシンデレラストーリーを応援する」をキャッチコピーに、テレビCMが大々的に流れていたのを覚えている人も多いかもしれません。問題が明るみになったのは、スマートデイズが2018年4月9日に民事再生法を申請したときのことです。同年1月には、サブリース賃料の支払いが停止したことにより、すでに社会問題化していましたが、そうした最中での破綻劇でした。

(中略)

そのターゲットは医師、士業、上場企業の会社員などいわゆる「高属性」で、年収の高い世間的にエリートといわれる人たちでした。

悪徳な業者から言わせれば、高額融資が引きやすい、いわば「美味しいカモ」です。

惨状にへたり込み、号泣…「かぼちゃの馬車」事件を振り返る
引用:楽待不動産投資新聞
参考 惨状にへたり込み、号泣…「かぼちゃの馬車」事件を振り返る楽待不動産投資新聞


第1章心理学の権威が「メンタリスト」だと思ったら間違い

メンタリストの歴史についてサラッと最初に説明があります。

「降霊術」は信じないのに「心理学」と言われると、自分の理解が及ばない現象を信じてしまうメカニズムについて解説されています。

その上で詐欺にあわないように、どのように考えを改めるべきなのかが紹介されています。

プラシーボ効果や占い師が使うバーナム効果などの心理テクニックなど、有名なテクニックについても言及されています。

「どうやったら人は騙されるのか?」に関して、バーディーさんは「不思議の谷」という考え方を提唱しています。

詐欺師が心得ている「不思議の谷」

現象に対してリアルさや不思議さを感じる限界と、それを超えた部分が存在するというわけです。

目の前でコインが消えたら「魔法」、東京タワーが消えたら「よくできたショー」なのです。現象だけ見れば、東京タワーが消えるほうが100万倍不思議なはずなのですが、不思議すぎると、リアルさが失われるということは知っておかなければなりませんし、ショーに限らず、何か表現しようとしたときに、「谷」の位置を把握しておくことはとても重要です。

詐欺等において「100万円還付します」だと「本当かな?」という気持ちが沸かなくもないですが、「100兆円あげます」だと笑うしかないですね。

しかし、よく考えてみれば、100兆円のほうがうれしいはずであり、お得ですよね。これを「リアリティーがないから」と一蹴するのは簡単ですが、詐欺師はリアルさの限界である「谷」の位置をよく知っています。

リアルな谷の手前をギリギリで表現されたとき、人はあっけなくコロッと落ちてしまうのです。

世の中で悪用されている心理テクニックp45-46
催眠奇術師Birdie

Twitter等でよく「RT&フォローで100万円プレゼント!」などのリツイート企画を目にすることがありますが、これこそまさにBirdieさんのいう「不思議の谷」テクニックだと思います。

「本当に貰えるのかも・・・・?」とついうっかりリツイートしてしまった人は詐欺にあいやすい人かもしれません。

第2章信じる者は、騙される(催眠術にかかる人、かからない人の違い)

「被暗示性」や「暗示」について解説されているセクションになります。

「威光暗示」なども説明されています。

「催眠術の教科書」と似たようなことが書かれていますので、催眠術に興味がある方は別記事を参照してください。

「催眠術の教科書」を読んで催眠術のかけ方を覚える

古典催眠を勉強した人がよく使う「被暗示性」については、かなり辛辣なことが書かれているので面白いです。

「被暗示性」という、古い催眠術師にとって都合のいい言葉

さて、「私は催眠術にかからない!」と言われた場合、多くの催眠術師はこう言います。

「あなたは催眠術にかかりにくいタイプです。被暗示性が低いですね」

この「被暗示性」という催眠術の歴史の中でずっと語られてきた言葉こそが、実はもう言い訳とうか、まやかしなのです。

(中略)

被暗示性と言うと、まるでその人に責任があるかのように言えてしまうので、術師は催眠術を信じていない人に対して、かけられないことに対する、とりあえずの責任逃れができるため、長年このような根拠のない「被暗示性」という言葉が使われてきたと考えていいでしょう。

世の中で悪用されている心理テクニックp70-73
催眠奇術師 Birdie

バーディーさんが催眠術に関してどういった理論を採用しているのかは知りませんが、巷では現代催眠と呼ばれるエリクソン催眠に近い考え方をしていると思います。

似たような内容がミルトン・エリクソンの催眠療法入門でも言及されています。

ミルトンエリクソンの催眠療法入門

伝統的アプローチとエリクソン派アプローチ

伝統的アプローチでは、トランスに誘導できる人もいるし、できない人もいるとみなしています。被催眠性hypnotizabilityや被暗示性suggestibilityがある人もいれば、そうでない人もいるのだという立場をとっています。(中略)エリクソン派のアプローチでは、全ての人をトランスに導くことができるとしています。誰でも催眠に入るのです。

(中略)

たしかに、高い被催眠性と被暗示性を備えている25%の人たちには、このアプローチは有効でしょう。(中略)そして、50%の人はおそらくは多少の被催眠性や被暗示性を備えているでしょう。(中略)残りの25%の人は、伝統的な催眠の考え方においては被催眠性や被暗示性を備えていません。

(中略)

そのような伝統的アプローチに反応しない残りの25%の人たちが問題なのです。(中略)普通こういう場合は、自分が優れた催眠家ではないとか相手がよい被験者でないと結論づけるものです。この分野では、一般的にその相手がよい被験者ではなく抵抗を示していると結論づけます。こうすれば面子を保てますから。

ミルトンエリクソンの催眠療法入門 解決志向アプローチ p17-18
W・H・オハンロン、 M・マーチン著
宮田敬一 監訳 津川秀夫 訳

古典催眠の考え方では、4人に1人の割合で催眠にかかってくれない人が発生してしまいます。

理論家ならともかく、臨床の場で催眠術を行っている催眠術師からするとかなりバツが悪かったわけです。

その25%の人までも催眠術にかかった状態にする方法として登場したのが、現代催眠と呼ばれているエリクソン催眠です。

日本でも人気のある催眠術理論かと思います。

日本においては「現代催眠=エリクソン催眠」と考えてまず問題ないです。

「すべての人は催眠にかかる」という理論は確かに画期的で素晴らしいものですが、エリクソン催眠の有効性について疑問を抱く人達が多くいるのも事実です。

このことは、メンタリストDaiGoさんが訳したダレンブラウンの「メンタリズムの罠」でも書かれています。

メンタリズムの罠(ダレンブラウン) メンタリズムの罠(ダレンブラウン)【メンタリスト入門】

多くの人は、アメリカのミルトン・H・エリクソン(1901〜1980年)が現代の催眠療法の父だと主張する。1920年代から彼は、セラピーに対する”寛容な”アプローチの奨励に努めた。「あなたは〜する」という催眠術師の命令口調は、「あなたは〜できます」というものに取って代わった。(中略)彼は異端であり、間接的手法や患者の抵抗に対する見事な対処法で有名である。

(中略)

エリクソンは自分の臨床の結果を正確にレポートしていなかったことが時々あったと証明されており、彼の考え方には実際どれだけの効果があるのか疑わしいと主張する人もいる。

メンタリズムの罠p168-172
ダレン・ブラウン著
メンタリストDaiGo訳

バーディーさんは「被暗示性」は根拠のないものとしていますが、その「根拠のないもの」とする”根拠”が提示されていないので真偽不明です(バーディーさんの言っていることを鵜呑みのするのもまた騙されやすい人?)

催眠術に関しては学術書・専門書の内容をもとにした記事がありますので興味のある人はチェックしてみてください。

催眠術は本物かやらせか?催眠術のかけ方を専門書でちょっと勉強してみるわ 催眠術のかけ方をマスターしようと思って専門書で勉強してみるわ

上記の記事で参考にしているThe Oxford Handbook of Hypnosisはダレンブラウンの公式ホームページで催眠術の推薦図書に指定されている書籍です。

科学的根拠に基づくちゃんとした催眠術を勉強したい方にオススメの本です。

参考 Derren Brown: Book Lists and Recommended Readingderrenbrown.org.uk

第3章悪い奴らは、どんな準備をしているのか?(黒すぎるテクニック)

「催眠術とは、ラポールの形成である」ということが繰り返し主張されています。

このことは、バーディーさんのヒプノティズムベンドシリーズでも語られている内容になります。

トランス状態に入った見極め方など催眠に関するテクニックなどが紹介されていますが、コチラもHypnotism Bendシリーズをすでに見ている方にとっては既出の内容です。

復習にもなるので、ヒプノティズムベンドシリーズを見た人は本書を購入した方が良いかもしれません。

逆に、これからバーディーさんの催眠術DVDを観ようとしている人は本書を一緒に購入した方が催眠術の勉強が捗ると思います。

ヒプノティズムベンド(催眠術とスプーン曲げのマジックDVD) ヒプノティズムベンド(催眠術とスプーン曲げのマジックDVD)

第4章ビジネスでもプライベートでも使える「正しい」心理テクニック

MaGiくん
MaGiくん

「マルチプルアウト」や「メンタルフォース」など手品をやっている人にとって馴染みのある用語が登場する章になります

「マルチプルアウト」については下記の記事で解説動画を埋め込んでありますので、知りたい方はチェックしてください。

USD(マジック商品レビュー) ポンチMAGIC マジック種明かしブログ Universal Switch Device

「メンタルフォース」について詳細を知りたい方は下記の記事を参照してください。

レガシー(祖父の残した予言) レガシー(祖父の残した予言)

あとは「ローボールテクニック」についても解説されています。

これは「感情支配」の催眠術が解説されているバーディーさんのHypnotism Bend2 Love+でも登場する用語です。

Hypnotism Bend 2 Love+ by Birdie

催眠術で「運動支配」から「感情支配」に移行させるのに重要な概念ですので、詳しく勉強したい方はBirdieさんの催眠術レクチャーDVDを購入することをオススメします。


第5章滅びろ、催眠術

催眠術師のカラクリについて暴露しているセクションになります。

第5章読んでいるとスカッとする人もいるかと思います。

「資格」は買える

そもそも催眠術師という資格はありません。(中略)催眠術の世界を全く知らない人たちに対して、「資格を持っているのだから確かだ」と思わせるだけの紙切れであり、かつ高額を払って習った人たちは「資格を持っています」という顔をしたいだけのものです。

(中略)

これには絶妙に欧米コンプレックスも効いています。

実際、米国では最大の催眠術、催眠療法団体があり、「海外では催眠療法が認められていて〜」とか、「欧米には催眠の博士号があって〜」と謳っています。では、なぜ日本で認められていないかという部分は気にせず、お金を出してその資格を買う人たちがいるわけです。

(中略)

催眠術を習う人間が、「威光の暗示にやられている」という自覚がないわけです。

世の中で悪用されている心理テクニックp189-191
催眠奇術師 Birdie

この他にも「ペンデュラム」と霊能者のカラクリについても言及されています。

「不覚筋動」や「観念運動」に関しては、バーディーさんのMRIペンデュラムというレクチャーDVDでも解説されている内容になります。

別記事で商品レビューしているので、興味のある人は参考にしてください。

MRI ペンデュラム by Birdie MRI ペンデュラム by Birdie

専門的な催眠術の知識が知りたい方は、コチラの記事を確認してください。

【催眠術を本気で学びたい人向け】催眠と観念運動における被暗示性について

一部の催眠術マニアたち?のウケが良い「非言語暗示」や「瞬間催眠」、「遠隔催眠」についても辛辣な意見が書かれてて、かなり面白いです。

最後に5つの催眠暗示のテンプレートがありますので、これから催眠術をかけてみたいと思っている人にとっては勉強になると思います。

催眠術のテクニックに限らず、日常生活で使える実践的な心理テクニックを勉強したい人にとってオススメの1冊です。

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